2013年4月 7日 (日)

愛、アムール

映画 愛、アムール を観に行ってきました。

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パリを舞台に、病気に侵された妻と彼女を介護する夫を描いたヒューマンドラマです。

 

徹頭徹尾のミニマリズムとでも言いましょうか。

加飾という加飾を全て排した映画でした。

にも関わらず、抑えた色調の画面から漂う微かな芸術的な香り。

BGMも全く無いので、劇中で奏でられるピアノがより鮮烈な余韻を残します。

この演出、ただならぬ力量です。

 

ストーリーは重いです。

陰鬱な介護の日々がありありと描かれていきます。

美男美女も出てきません。

ですが、画面から眼を逸らすことができません。

妻を想う夫の心情がビリビリと伝わってくるからです。

夫妻を演じた2人の老俳優、見事としか言いようがありません。

 

Amour02_2

好き嫌いがはっきり分かれる作品かと思います。

タイトルのように果たしてこれが本当に『愛』なのか、私にもよく分かりません。

ですが、終盤の劇的な展開も含め、これほどインパクトを持った作品にはそうそうお目にかかれないと思います。

 

ということで

自己満足度 : /10点満点

 

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2013年3月24日 (日)

ゼロ・ダーク・サーティ

映画 ゼロ・ダーク・サーティ を観に行ってきました。

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アメリカ同時多発テロの首謀者 ビンラディンを見つけ出すべく捜索活動を行うCIAの女性分析官を描いたサスペンスです。

 

徹底してリアルに拘っていましたね。

ドキュメンタリータッチの乾いた映像。

緊張感を煽るBGM。

全編を通して重くピリピリした空気が漂っていました。

 

CIAによる拷問によって関係者より搾り出される証言。

思うように進まない捜査に募る焦燥。

アルカイダとの熾烈な駆け引き。

捜査を続けていく過程で如実に変化していく主人公。

アクション映画のような派手な演出はありませんが、様々な暗部が克明に描かれていて戦慄しました。

特にクライマックスの突入の場面は、半端無い息詰まり感。

アメリカ政府が内容に苦言を呈したのも納得ですね。

 

 主人公及び登場人物を演じた俳優陣も、派手さは皆無でリアル志向な人選だったと思います。

 

Zero02

ただ、情報量がとても多く複雑で、私にはストーリーの過程が完全には理解できませんでした。

重苦しい映画ですので、もう一度観るのもけっこう気力が必要です…。

 

ということで

自己満足度 : /10点満点

 

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2013年2月10日 (日)

渾身 KON-SHIN

映画 渾身 KON-SHIN を観に行ってきました。

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隠岐諸島を舞台に、古典相撲を通して家族や人々の絆を描いたヒューマンストーリーです。

 

隠岐諸島の自然風景が美しかったですね。

豊かな海に囲まれた土地と、そこで暮らす人々の営みの様子に、心が和みました。

 

辛い過去を背負いながらも、生まれ育った島を愛し、古典相撲に情熱を注ぐ青年。

そんな青年とその娘を慕い、迷いながらも優しく支え続ける主人公。

素朴なイケメンと古風な美女のカップル、更に実力派俳優陣が脇を固めていて、役者同志の絡み合いに惹き込まれました。

 

相撲の場面も、勝負本番の緊張感とお祭り的な雰囲気がリアルに描かれていて、良かったと思います。

特に、観客が酔っ払って塩を振り撒く場面は、なかなかのはっちゃけぶりでした。

 

Konshin02

ただ、演出がオーソドックス過ぎて、目新しさに欠ける感は否めません。

そして、最後の何となくぬるい予定調和も、もったいない気がしました。

 

ということで

自己満足度 : /10点満点

 

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2013年1月13日 (日)

レ・ミゼラブル

映画 レ・ミゼラブル を観に行ってきました。

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19世紀のフランスを舞台に、1人の脱獄囚の波乱の半生を描いたミュージカルです。

 

徹底してミュージカルでしたね。

セリフのほとんど全てが歌。

場面ごとの俳優の息遣いや心情が如実に伝わってきて、臨場感に溢れていました。

なおかつ皆、潤いのある声で歌もとても上手。

 

不安定な社会状況の下、主人公を中心に人々の様々な想いが交錯する一大叙情詩的なストーリー。

それぞれ明確な個性を持った登場人物達。

私は特に、悪徳宿屋を営む夫婦の娘にとても感情移入してしまいました。

 

シンプルかつシックな映像・演出によって、ミュージカル映画ながらも全体的に抑制の利いた上品さが漂っていました。

長時間の上映でしたが、全編楽しんで観ることができました。

 

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ただ、あまりに多くの要素を含み過ぎているというか、余韻に浸る前に駆け足でストーリーが進んでいく感がありますね。

感動はしますが、観終わってからも後を引くような作品ではないです。

 

ということで

自己満足度 : /10点満点

 

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2013年1月 6日 (日)

果てぬ村のミナ

映画 果てぬ村のミナ を観に行ってきました。

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静岡の山間の村を舞台に、越してきた少女と彼女に関わる人々を描いたヒューマンファンタジーです。

 

静岡県の西部山間地域でロケが行われたとのことで、見覚えのある風景がちらほら出てきました。

不思議な魅力を持った少女の出現により、マンネリな生活を送っていた少年の心に変化が生じ始める…。

地域振興映画の色合いが濃いですが、シリアスかつビターな場面もあり、意外とメリハリの利いたストーリーでした。

 

主人公を演じた女優は菊川怜似の正統派美人。

彼女に惹かれる少年の父親役の、小市慢太郎の熱演が異彩を放ちます。

 

終わり方も良かったと思います。

 

Mina02

ただ、せっかくの自然豊かな風景を、映像が生かしきれていなかったですね。

コントラストの利き過ぎたパリッとした映像で、情緒感に乏しいというか。

同じ茶畑の風景でも、河瀬直美監督作【殯の森】の映像の方が数段美しいです。

 

そして、演出や登場人物の設定・セリフなどにも、細かいアラが気になりました。

こういう地味な作品こそ監督の力量・センスが如実に表れますね。

 

ということで

自己満足度 : /10点満点

 

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2012年12月30日 (日)

2012年 私的ベスト3

今年1年間を振り返り、私が触れてきた映画・音楽・コンテンポラリーダンスの中での、満足度ベスト3を挙げたいと思います。

 

 

  • 映画
  1. 別離
  2. サラの鍵
  3. ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル

 

  • 音楽
  1. 変身】 : チャットモンチー
  2. Force】 : Superfly
  3. Blunderbuss】 : Jack White

 

  • コンテンポラリーダンス
  1. ホントの時間】 : 珍しいキノコ舞踊団
  2. Nameless Voice ~水の庭、砂の家】 : Noism1
  3. ボンビックス モリ with ラッシュ】 : インバル・ピント&アヴシャロム・ポラック ダンスカンパニー

 

 

来年も、なるべく多くのハイクオリティな作品に触れてみたいです。

 

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2012年11月11日 (日)

エクスペンダブルズ2

映画 エクスペンダブルズ2 を観に行ってきました。

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凄腕の傭兵部隊が悪の一味と壮絶な戦闘を繰り広げるコンバットアクションの第2弾です。

 

撃って、切って、殴って、蹴って、爆破。

徹底していますね。

往年の主役級のアクションスターがずらりと揃って大暴れ。

男臭さ100%です。

 

ストーリーは至ってシンプル。

勧善懲悪で、悪党を派手に容赦無く殲滅します。

ドラマ部分は、あくまで付け足しという印象ですね。

所々で、俳優達の過去の代表作へのオマージュを含んだセリフが出てきたり、とぼけた味わいもあって面白かったです。

 

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つっこみどころは満載ですが、細かいことを気にして観る作品ではありません。

爆薬とお金が湯水の様に使われていますので、ストレス解消にはもってこいの作品かと思います。

このような桁外れな娯楽作は、ハリウッドでしか作れないでしょう。

 

ということで

満足度 : /10点満点

 

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2012年9月30日 (日)

最強のふたり

映画 最強のふたり を観に行ってきました。

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フランスを舞台に、首から下が麻痺した大富豪と介護者して雇われたスラム出身の青年との友情を描いたヒューマンコメディーです。

 

青年を演じた俳優がとても魅力的でしたね。

表情やリアクションが過剰なくらいに豊かで、観ていて気分が高揚しました。

青年と大富豪との会話がこの作品の核となっているのですが、テンポが良く内容も面白かったです。

互いに関わりつつ時間が経過していく中で、それぞれの価値観が変化し、確固とした信頼で結ばれていく様が、時におかしく時にしんみりと描かれていました。

 

BGMも、ピアノ音源のものを基調に様々なジャンルの音楽が使われ、良かったと思います。

また所々で、フランス映画らしい心象を描写するような映像があって、作品に品格を与えていました。

 

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ただ、ストーリー展開がやや単調な感じを受けました。

観ている最中に明確なゴールがあるのか分からず、結局ゴールが無いまま終わってしまったという印象です。

そして、真実の話にありがちな最後のシーン。

作品中の役者にせっかく感情移入していたのに… 蛇足だと思います。

 

ということで

自己満足度 : /10点満点

 

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2012年9月 2日 (日)

ダークナイト ライジング

映画 ダークナイト ライジング を観に行ってきました。

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架空の都市 ゴッサム・シティを舞台に巨悪と戦う大富豪の男を描いた、クリストファー・ノーラン監督×クリスチャン・ベイル主演によるバットマンシリーズ3部作の最終章です。

 

重々しいですね。

アメコミが原作ですが、マンガチックな気配は全くありません。

バットマンと巨悪との対峙を軸に、苦悩を抱えつつもひたすら前に突き進もうとする人々のシリアスなドラマが紡ぎ出されていきます。

ゴッサム・シティの映像には実際のアメリカの都市の映像が使われていますので、それらのエピソードがよりリアルに感じられます。

 

多くの要素を含んだストーリーで場面転換も頻繁にありましたが、軸が明確だったので、前作【ダークナイト】よりも観易かったですね。

派手でスリリングな戦闘シーンと重厚なドラマとの緩急のバランスも良かったと思いますし、加えて硬質な映像が全体的にダークな雰囲気を醸し出していました。

また、ストーリー最後の方に仕掛けがあり、終わりまで展開が読めず楽しく鑑賞することができました。

俳優陣も豪華ですし、大人の男性向けの娯楽作品だと思います。

 

Riser02

ただ、1作目【バットマン ビギンズ】と2作目【ダークナイト】を観ていないと、やはり理解しづらい部分があります。

私は1作目を観ていませんので、事前に観ておけば良かったと少し後悔しました。

 

そして、主役のバットマンの肉弾シーンに物足りなさを感じました。

リアルな世界観を強調した作品なので仕方がないのかもしれませんが、マトリックスシリーズやジェイソン・ボーンシリーズのように魅せる闘いをしてほしかったですね。

 

ということで

自己満足度 : /10点満点

 

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2012年7月 1日 (日)

ソウル・サーファー

映画 ソウル・サーファー を観に行ってきました。

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ハワイを舞台に、サメに襲われ片腕を失った少女が再起し、プロサーファーになることを目指す実話を基にした作品です。

 

ハワイの海の映像が美しかったですね。

晴れ渡った空・豊かな自然・ラフな格好の人々など、観ていて何となく開放的な気分になります。

 

アクシデントに見舞われ絶望しながらも、家族や友人に支えられ奮起する少女。

登場人物は皆愛情深く良い人ばかりで、広大な海の映像と相まって、じわじわと暖かい気持ちになりました。

また、登場人物達が織りなすドラマ部分と、サーフィンのアクロバティックなシーンとのバランスも良かったと思います。

サーフィンの大会で大波に乗り様々な技を披露する場面も、なかなか迫力がありました。

主人公を演じた女優も綺麗でしたし、重すぎず軽すぎず、誰が観ても肩肘張らずに楽しめる作品だと思います。

 

Soul02

ただ、実話ベースの作品には時々ありがちですが、最後の演出手法はいただけませんね。

せっかく物語の中で主演女優をはじめ、俳優陣に感情移入したのに… 覚めてしまいました。

 

そして、映画自体は良かったと思いますが、余韻が残らないというか、いまいち心に響きませんでした。

演出がベタなこともありますし、私自身がマリンスポーツに全く縁も興味も無いからかもしれません。

 

ということで

自己満足度 : /10点満点

 

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